Natsumi Imamura
2007/5/15

DISCO GRAPHY

今村夏海セカンドアルバム:2007年5月15日発売 ファーストアルバムはこちら→
メキシコ・ベラクルス州のアルパ・ハローチョの大御所
アルベルト・デ・ラ・ロサ氏と出会い、拓いた新境地
『今村夏海/メヒコの彩色(いろどり)』 CDライナーノーツを見る


↑ジャケットをクリックするとバックカードの絵に変わります。
TKF-2928 \3,000-(税込価格) \2,857(税抜価格)

--------------------------------------------------------------
|| 演 奏 ||
今村夏海(arpa mexicana)
アルベルト・デ・ラ・ロサ(Requinto Jarocho/Cuatro venezolano/voz)
ダビ・メグラレホ・ウエスカ(Bajo/voz)
ラウル・モンへ・アラルコン(Percusions/voz)
ミゲル・アンヘル・ロペス(Jarana/voz)
エルネスト・河本(Guitarra)
|| 収 録 曲 ||
エル・トリート・ハローチョ/エル・コラース/エル・カスカベル/
草原のコンサート/キルパ/コーヒー・ルンバ/ニッケ色の肌/
鐘つき鳥/ジェガーダ(到着)/牛車の下で(カレタ・グイ)/
サパテアード/マリーア・エレーナ/ラ・バンバ /
--------------------------------------------------------------
お近くのCDショップでお求めになれない場合は下記方法でご購入下さい。

●CD『今村夏海/メヒコの彩色』(TKF-2928) \3.000-(税込価格)お申し込み方法●

◆◇◆◇ 郵便振替で下記にお振込み下さい。 ◇◆◇◆
ご入金の確認が出来ましたら商品をお送りいたします。
尚、誠に勝手ながら送料(1枚につき300円)、振り込み
手数料をご負担下さいますようお願い申し上げます。
(最短でもお振込みから商品到着まで4-5日かかります)

郵便振替口座 00100-7-408715
口座名 ピッチ441

通信欄にご希望CDタイトルと品番をご記入下さい。
ご依頼人欄にご住所・お名前・電話番号をご記入下さい。

お問い合わせ
Pitch441 東京都新宿区戸山2-10-802
Tel&Fax 03-3203-8172 〒162-0052
** mail **

--------------------------------------------------------------


アルパ・ハローチャを奏でての新境地・・・ 今村夏海の実り豊かな旅路を讃える
濱田 滋郎

2004年暮れに発表された今村夏海のアルパ・ソロによるファースト・アルバムは、たいへんすがすがしく快い印象を与えると同時に、当時15歳だった彼女の、確かに持って生まれた資質の高さをものがたるものであった。

早いもので、あれからもう2年半が経つ。その間に彼女はさまざまな音楽体験を重ね、中でも2006年7月から、メキシコ東南部ベラクルス地方のハラパ市において、同地の高名なマエストロ、アルベルト・デ・ラ・ロサにあらためてアルパ演奏を師事したことが特筆される。彼女は「アルパ・ハローチャ」とも呼ばれるベラクルス・スタイルのアルパと、これに伴うレパートリーを新しく習得した。

「アルパ・ハローチャ」は、合奏するギター属楽器(ハラーナ、レキントなど)との掛合い、からみ合いも含めてたいそう高度なテクニックと音楽的表現のおもしろさを開拓しており、ファンも多い。

師のアルベルト・デ・ラ・ロサは、このアルパ・ハローチャにとって、現在の第一人者と呼べるベテラン。伎倆は高く、知識は深い。すなわち今村夏海は、ベラクルス流アルパの本場において、またとない良師から奥義をさずかったことになる。

デ・ラ・ロサ師率いる地元生粋の味わいにあふれたコンフント(グループ)の演奏に伍して、いや、むしろ堂々と主役をとりながら、ソン・ハローチョ固有の野性的ダイナミズムを宿したリズムの呼吸に乗り切った彼女のアルパは、じつに見事である。また、ベネズエラやパラグアイの諸曲も、すべてよくわきまえたバックの好演と相まち、それぞれの本質を損なわない、良い意味での「まじめさ」「正直さ」をもって聴きてを微笑ませる演奏がうれしい。

殊にパラグアイの名曲「カレータ・グイ」(牛車の下で)では、まずリズムを押さえた抒情的なソロで、まだ暑い夏の夕べ、冷たいマテ茶をすするひとときの安らぎを表現し、やがておもむろにリズミカルな踊りへと移っていく呼吸がいい。抒情的な美しさを言えば、先のアルバムで聴かせた「エストレジータ」と好一対なのが、今回もこの1曲だけ純粋なアルパ・ソロで奏でられた、ロレンソ・バルセラータの名旋律「マリーア・エレーナ」。この演奏は、いまいちど今村夏海が天から授けられた「歌ごころの豊かさ」を証明するもので、ある意味では当アルバム中、最も魅力的な聴きものとなっている。

このアルバムを私が心から讃えたいと思う最大の理由は、今村夏海がアルパ・ハローチャというあらたな旅路につきながら、そのおもしろさを表面的にすくい取るのではなく、真剣に、深くその真髄をつかもうと努める、音楽家としてのひたむきな姿を示しているところにある。 (2007.4.15)


▲このページのTOPへ